自分を変えて、何かにチャレンジしたい人に
人との関係を円滑にするためには、さまざまな対人コミュニケーションが求められます。しかし、自分に自信がなかったり、緊張してしまったり、つい悪いほうに考えて一歩を踏み出せない人もいることでしょう。
政府の調査(「我が国と諸外国の若者の意識に関する調査(平成25年度)」)によると、特に近年の若い人たちは、諸外国の若者と比べて、自己肯定感が低いという統計が出ており、「自己肯定感を高める」ということが多くの自己啓発本のテーマともなっています。
自分は変えられる。スタートできる。
まわりと円滑な人間関係を築きたいと思っても、このような自己肯定感の低さや自信のなさがブレーキとなってしまい、なかなか思うようにコミュニケーションをとることができなくなってしまうものです。せめて自分のこんなところを変えられれば、もう少し人とうまくやっていけるのに、と思う方も多いのではないでしょうか。
NLPはこれまでに、そのような悩みをたくさん解決してきました。なぜならNLPは、対人コミュニケーションを円滑にする技術でもありますが、自分の思考や行動にフォーカスして変えていくことができる技術でもあるのです。たとえば、NLPのコーチング要素、セルフマネジメント、対人コミュニケーションという3つの軸を学ぶことは、自分を変えるために、そして、新しく何かにチャレンジしていく上で、とても効果的です。
もし、下記のような悩みが解決できたら、その先のコミュニケーションがより円滑になると思いませんか?
・マイナス思考から抜け出したい
・嫌な体験を克服したい
・感情や行動をコントロールしたい
仕事や学校、家庭において、こんな悩みをお持ちの方も多いと思います。同僚や友人に嫌われているのではないかと不安になる、昔の失敗を思い出して積極的になれない、自分の長所がわからない、つい子供を厳しく叱ってしまう、人前で緊張してしまう・・・。こんなとき、NLPではどのようにアプローチができるのか見ていきたいと思います。
マイナス思考から抜け出したい
「上司は自分にだけ厳しく当たるから、嫌われているのではないか」、「自分は欠点ばかりで長所なんてないのではないか」。このような不安を抱えてしまう方には、気持ちを切り替える上で、例えばNLPの「リフレーミング」という技術がおすすめです。
「フレーム」とは額縁のことですが、どのような額縁に絵を入れるかで、その絵から受ける感覚や価値が変わります。また、小さな額縁に入れたら見えないものでも、大きな額縁に入れたら見えてくるものもあります。リフレーミングは額縁を変えるように、起こっていることに対する視点を変えてみることで、別の解釈もあるということを気づかせることができます。
例えば「上司は自分にだけ厳しく当たるから、嫌われているのではないか」という不安を持っている人がいたとします。このような人に対しては、「上司が何も関心を示さないということのほうが、あなたを嫌っているということを意味するのではないでしょうか」、または、「上司はあなたの成長に期待しているから特に厳しくしているのではないでしょうか」などと、状況や内容を別の視点で見ていくことで、思い込みに対して新たな視点を与えることができます。
このようにリフレーミングを用いることで、自分ではマイナスだと思っていたことがプラスとなり得ることに気づかせることができるのです。
嫌な体験を克服したい
NLPでは過去の失敗の記憶や恐怖体験を薄める方法があります。例えば「コラプシングアンカー」や「フォビア」というスキルです。
コラプシングアンカーとはNLPのアンカリングの手法の一つです。アンカリングとは、あらかじめ決めておいた望ましい心身状態や反応を、五感を通した刺激によって意図的に呼び起こす手法ですが、これを応用し、消し去りたい嫌な記憶と望ましい心身状態とを同時に呼び起こすことで、嫌な体験を薄めることができ、その思い出がよみがえりにくくすることができます。
また、フォビアという手法では恐怖症を克服することができます。過去に受けた恐怖体験が何らかのきかっけで思い起こされてしまうという人がいたとします。フォビアの手法では過去の体験を映画に見立て、その映画を観客として観る自分、そしてその映画を観ている自分をさらに見ている自分という二重の客観視をしていきます。この二重の客観視によって、恐怖体験と自分自身を分離し、感情的な距離を置くことができるようになります。
上記の方法以外にも、過去の嫌な記憶と向き合う「自分史(タイムライン)」を変える技法など、様々なスキルがあり、身につけると過去に起こった体験を克服するのに役立ちます。
感情や行動をコントロールしたい
「人前で緊張してしまう」「つい子供を厳しく叱ってしまう」というような問題は、無意識であったり感情的な部分であったりと、自分の意思でコントロールするのは難しいと思いがちですが、NLPでは「アンカリング」や、「スイッシュパターン」を用いて解消することができます。
アンカリングは上段でも少し触れましたが、あらかじめ身体に覚えこませておいた自分の望ましい心身状態や理想的な状況を、身体的・感覚的な刺激によって瞬時に呼び起こすスキルです。野球選手のイチローが打席に立つ前に決まった動作を行うことは有名ですが、この動作もアンカリングの一種で、毎回ルーティンを行うことで自分をベストの状態に持っていくことができるようになっています。人前で緊張するという場合、このアンカリングの手法を用い、あらかじめ過去に自信をもって人前で話した体験や理想とする姿を自分の中にセットしておき、いざ人前で話す際に、五感を通した刺激によって自分を理想の状態にシフトすることができるのです。
またスイッシュパターンは、望ましくない行動を変えて理想の自分になるのを助けます。変えたい行動の一例として「つい子供を叱ってしまう」というような場合、まず「おもちゃが散らばっているのを見たとき」など、どのようなきっかけによって自分がそうしてしまうのかを特定します。そのきっかけを見たときに、「ついやってしまう自分の行動」と「理想の自分ならばやるだろう行動」を一定の方法を用いて交互にイメージし、そして徐々に、理想の自分の姿をさらに強くイメージしていくことによって、きっかけを目の当たりにした場合でも理想的な行動を仕向けることができるようになります。
このように、一見自分でコントロールするのが難しいと思われることでも、NLPでは五感と脳の働きの関係に基づくロジカルな方法によってアプローチしていくことが可能です。
まとめ
以上に挙げた例はNLPの中で、自分を変える技術のほんの一例です。NLPではこのほかにもたくさんのスキルがあり、問題の解消にとどまらず、コーチング技術なども活用して目的志向に考え方を変えていくこともできます。新たに何かにチャレンジしていく上でもコーチング技術は大いに活かせます。
近年では、NLPを学び、学んだスキルを活かしていろいろなことにチャレンジしている人が増えています。ぜひNLPを広く学び、理想的な自分へと変わっていくことを実感してみてください。理想的な自分に近づくことによって、自己肯定感や自信が自然と高まっていき、周囲との関係も築いていくことができるのではないかと思います。
当スクールには、自分を変えたいという方が多く受講に訪れています。講師の大野良実も同じ様な目的でNLPを学んでいますので、より目的に沿った学び、安心して学習でき、より学びを深められます。